2020年4月、新型コロナで緊急事態宣言が出されました。

私がいる大阪も、全国に先駆けて緊急事態宣言が発令された地域の1つです。

特に都内などは、緊急事態宣言の中で休業してしまったとところも多いと思います。

そんなコロナショックの後、サロン経営で生き抜くためには、どんなことが必要になってくるのか?

今回はアフターコロナのサロン経営をテーマに書いていきたいと思います。

まず必要なのは、財政面の立て直し

このコロナショックの中でこれからも自力で生き延びる方法を考えるにあたって、まず最初に取り組みたいのが財政面の立て直しです。

資金繰りをはじめとする「お金」についての対策を万全にしておかなければ、サロン経営を続けていくことは難しいからです。

たとえば政策金融公庫に融資の相談に行ったりするなど、そのタイミングに応じて資金繰りについての情報を集めることが大切です。

できるだけ多く借りて、仕組みづくりに取り掛かろう

融資を考えるときのポイントとしては、できるだけたくさん借りておいて、万一の事態に備えること。

たとえば2年間の猶予で1000万円借りたなら、使わなかった分はそのまま取っておいて返済すればいいですし、500万円だけ使ったならその分を組み直しする方法もあります。

大切なのは、返済の時期までに集客して売り上げを増やす仕組み作りを完成させておくことなんです。

多くの人が守りに入っている今がチャンス!

新型コロナの流行で、ほとんどの人が「守り」に入っていると思います。

みんな苦しいでしょうし私も苦しいのですが、そんな状況を逆に考えれば、大きなチャンスでもあるんですね。

ここで生き残ることができたら、この先も勝ち残れる。

この状況の中で確実に生き残れる方法を考えるために、資金的な問題を解決しておきましょう。

既存の患者さんを、絶対に手放すな!

次に考えるべきなのは、今来てくれている患者さんを絶対に逃さないことです。

たとえば近所のサロンと差別化を図ることも大切。

新型コロナがあっても今まで通り経営しているお店と、徹底した衛生管理や感染対策が行われているお店だったら、どちらに行きたいと思うでしょうか?

当然、万全の感染対策が行われているお店ですよね。

感染症対策のアピール方法はいくらでもある

具体的には、HPにあなたのページを追加したり、LINEで「こういう対策をやっていますよ!」という配信をすることもポイント。

こうした配信をきっかけとして、お客さんから「明日の予約してもいいですか?」と、問い合わせが入ってきたりするものです。

こうしたメッセージを伝えることによって、他のサロンとは違うことを積極的にアピールしていきましょう。

細かな声かけが、一番重要

ちなみに、中でも1番重要になるのが細かな声かけだったりします。

この時期にお客さんに対する気配りが足りていない、それだけでネガティブキャンペーンの原因にもなってしまいます。

たとえば「こんな時期ですので、今日はマスクのまま失礼しますね」といった、ちょっとした心遣いの声かけが、逆算にとっては好印象につながるわけですね。

そうやって先に声をかけてあげれば、お客さんからしても「じゃあ私もマスクのままで…」と安心できたりしますから。

お客さんにとって安心できる空間なのか?

たとえば動画で治療院の情報発信をしていくにしても、動画の端っこにアルコール消毒液が置いてあるだけで、見る立場の人からは「あ、この人は気を使っているな」と感じられます。

大切なのは私たちがどれだけ努力したのかではなく、お客さんがどう感じるか。

お店に来た患者さんが清潔感を抱いてくれるか、安心感を持ってもらえるかが1番大切なのです。

濃厚なファンを作り、リピートを増やすためには?

そして、この記事で1番お伝えしていきたいのがリピートの患者さんを増やす戦略です。

既存のお客さんをがっちり掴んで離さないようにするためには、まずは初回カウンセリング(初診)が重要になります。

ここであなたに1つ質問したいのですが、お客さんが来店して1回目の時と2回目の時で、何か変化をつけているでしょうか?

では、5回目と6回目の来店では?

いつの間にか「来てくれるのが当たり前」と、常連さん扱いしてしまっていないでしょうか?

5回目と6回目で、差別化していますか?

実際、多くの治療院でんお客さんが来店してくれることに慣れてしまいます。

中には2回3回と来店しただけで、お客さんの方から好きになってもらえることもあるでしょう。

そんな経験もあると、ついお客さんへのフォローをサボってしまうのも仕方ないことです。

しかし理想としては、お客さんが来店するたび毎回フォローしてあげたいところです。

では、具体的にどんなふうにフォローしてあげたらいいのか?

その内容について、私のアカデミーでもお伝えしている「リピート戦略」のノウハウをお伝えしていきたいと思います。

初回カウンセリングに不可欠な『BAS』とは?

まず初回カウンセリングで一番大切なのは、『BAS』です。

  • B:Before
  • A:After
  • S:Solution

1つ目の「Before」というのは、お客さんの今の状態、現状を伝えてあげることを言います。

そして、お客さんの抱えている痛みや悩みが完全に解決された未来の状態が、「After」となります。

現状認識と、未来を見せてあげる

最初にお客さんの体を検査したり、既往歴をヒアリングしたりすることで、お客さんが今置かれている状況を認識してもらう。

たとえば首や背中に痛みがある人で、その痛みが内臓の不調につながっていることに気づいていないケースも少なくありません。

その事実を認識してもらって、そのままほっておけばどうなるのかを伝えてあげるわけです。

そして治療を受けることによってその問題が解決して、想像していたよりももっと素晴らしい未来が手に入ることを伝える。

「そんな未来を手にしたいと思いませんか?」と尋ねれば、きっと『はい!』と応えてくれるでしょう。

不可欠な要素を3つ訴求しよう

現状認識のBefore、その先の未来のAfter、そして最後の1つが「Solution」です。

つまり、具体的に何をすればいいのか?という部分ですね。

「今のままの状況ではやばいんですよ」ということを伝えて、「でも、解決すればこういう未来が手に入りますよ」とも伝える。

そして最後に、「そんな未来を手に入れるためには、不可欠の要素が3つあるんです」という流れで話を運んでいきます。

あくまでも主語は「患者さん」です

ここで注意したいのは、ここまでの話をするときの主語は、全部「患者さん」になっていること。

自分の商品・サービスが必要だということに、まだ1度も言及していないことに注意してください。

患者さんの今の状況から、理想の未来にたどり着くためには、次の3つの要素が不可欠である。

たとえば、

  1. 高い技術力
  2. 豊富な技術、研究
  3. 最新機器

「この3つが不可欠なんです!」というイメージで、自分なりの不可欠な要素をピックアップしてあげましょう。

そして最後に、「私のところなら、この3つの要素全部満たしています」と、初めて主語が切り替わるというわけです。

「あなたは悪くない!」と伝えるのがポイント

さらに、私が特に力を入れているのが、Beforeを見せて、Afterを見せて、Solutionが必要だと伝えて、『でも、そんなこと知りませんでしたよね?』と伝えること。

「決してあなたが悪いわけではないんです」
「世間では、それが普通だと言われてきましたもんね?」
「巷ではそう言われているんだから、あなたのせいじゃありませんよ」

こんな表現を意図的に使っています。

結果、お客さんの感情はどうなる?

ここまででお客さんの感情としては、Beforeで「自分の苦しみを理解してくれた!」と感じ、Afterで「そんな未来があるんだ!」と可能性を見出してくれます。

そしてSolutionを提供することで「そんなのがあるの?」と新たな真実を発見することになります。

『不可欠な3つの要素』のような新しい真実が出てくると、不安になったり落ち着かなくなったりして、人の心は動き始めます。

ここで、もし「あなたの体が悪いのは、あなたのせいです。ちゃんとしなさい」と厳しく言われたら、誰だって逃げ出したくなるでしょう。

うまく責任転嫁させてあげるのがコツ

でも、そこで「あなたのせいじゃないんですよ」「世間で言われてきたんだから、当然ですよね」と、うまく責任転嫁させてあげる。

不安な気持ちをそらして、世間や一般が悪いことにしてあげるんです。

すると気持ちが上がりやすくなり、「先生、今日からよろしくお願いします!」と言ってくれるわけです。

こうしたルーティンを使って、初回のカウンセリングを進めてみてくださいね。

おわりに

コロナショックで大きな影響を受けている現代。

この先で生き残れる治療院になるためには、資金の問題を解決し、既存のお客さんを掴んで離さないことが大切です。

今回のノウハウを参考に、あなたも初回カウンセリングの内容を練り直してみてくださいね。