スタートからゴールに到達するまでの「方法」とは?

前回の記事では、自分のスタート地点を確認して、そしてゴールに到達するまでの方法を知ることで個人的な成功が手に入ることをお伝えしました。

スタートに関しては「主体的であること」が大切であり、ゴールを考える際には「終わりを思い描く」ことがポイントでしたね。

では、最後の「方法」についてはどのように考えていったらいいのでしょうか?

ここでキーワードになるのが、「大切なことを優先する」という考え方になります。

重要性&緊急性マトリクスで考えよう

これは有名な考え方なので見聞きしたことがある人も多いと思うのですが、日々のやるべきことを「重要性」「緊急性」の2つの軸で分類することが、大切なことを優先する方法として『7つの習慣』で紹介されています。

具体的には、縦軸に重要性、横軸に緊急性を取り、

  1. 緊急○重要○
  2. 緊急○重要×
  3. 緊急×重要○
  4. 緊急×重要×

この4つの領域を作るのがポイントです。

そして、自分にとってやるべきことがどの領域に入るのかを考えていくわけですね。

それぞれの領域の代表的なタスク

具体的な例を考えながら、それぞれの領域の性質を考えてみましょう。

・緊急○重要○
この領域に入るのは、突発的なトラブル・事故対応など。

目の前の患者さんの治療も緊急かつ重要なタスクなので、この領域に入りますね。

・緊急○重要×
緊急だけど重要ではないタスクとしては、わかりやすいのは「電話」の着信でしょう。

たとえ業者からの営業電話だったとしても、電話が鳴っていたら仕事を中断して取らざるを得ませんよね。

もちろん、患者さんからの相談だったり予約の電話だったとすれば、「緊急○重要○」の領域に入ります。

・緊急×重要○
4つの領域の中でもっとも大切なのが、この領域です。

つまり、緊急ではないけれど重要なことですね。

具体的なタスクとしては、「自己投資」があげられます。

自分の目指す治療家としてのゴールに到達するために「コミュニケーション力」「人間力」を磨く必要があると考えているなら、そのための勉強や研修が自己投資にあたります。

・緊急×重要×
緊急でも重要でもないタスクとしては、雑用やスマホゲーム、過度な息抜きなどがあげられます。

この領域のタスクは、できるだけ減らすことが成功への秘訣です。

どれだけ「緊急×重要○」のタスクに集中できるか

4つの領域の中で、多くの人がやっていないけど大切なのが、「緊急×重要○」の領域になります。

たとえばInstagram集客に関しても、Instagramを更新する作業自体は決して緊急性の高いものではありませんよね。

しかし新患さんを集めて売り上げを増やすためには、Instagramを毎日更新してお客さんを集める重要性は非常に高い。

もしくは、人間力を磨くために笑顔で感謝の気持ちを持つ練習をすることも、短期的に治療院の売り上げにつながるものではありません。

でも、理想の治療家としてのゴールを達成して、お客さんとの信頼関係を構築するためには大切なことですよね。

こうした自己投資や将来のための行動を、しっかりと計画を立てて実行していくことがポイントなのです。

多くの人は、「緊急○重要○」「緊急×重要×」の2つしかやっていない

ところが、世の中の多くの人は「緊急○重要○」「緊急×重要×」の2つにしか取り組めていません。

たとえば治療院の場合は「緊急○重要○」なタスクに、保険請求業務(レセプト)などがありますが、多くの先生はこうした業務だけで疲れ切ってしまって、家に帰ったらゲームやネットサーフィンばかりしている…という状況になっています。

毎日「緊急○重要○」と「緊急×重要×」の2種類のタスクを行ったり来たりしているだけでは、当然稼げるようにはならないのです。

対症療法だけでなく、原因へのアプローチが不可欠

もっと具体的な治療院の業務を考えてみると、腰痛に悩む患者さんに対して対症療法的な治療を施すのは「緊急○重要○」に分類されます。

放っておけば治るような筋肉痛のような痛みで来院される患者さんは、「緊急○重要×」のタスクですね。

治療院にとって「緊急×重要×」のタスクは、たとえば時間稼ぎのためのマッサージだとか、どこかのセミナーで習ったマニュアル的な治療が当てはまります。

お客さんに選ばれない治療院では、腰痛で悩む人に対症療法(緊急○重要○)を施してうまくいかなければ、残り時間を消化するためにマニュアル的な治療(緊急×重要×)をやってしまいがち。

それでは当然、お客さんは集まらないでしょう。

そうではなくて、お客さんが悩んでいる腰痛を根本的に治療していくためのアプローチ(緊急×重要○)が重要なのです。

根本的な治療では短期的に成果は出ないかもしれませんが、本当の意味でお客さんの悩みを解消できるのはこの方法しかないのです。

「大切なことを優先する」を実践しよう

この記事の冒頭で「大切なことを優先する」が今回のキーワードになるとお伝えしました。

ここまで読んできた先生なら、「大切なことを優先する」の具体的な行動がよくわかっているはず。

つまり、自己投資のような緊急度が低く重要度が高いタスクを優先して日々をすごすということです。

多くの人がお客さんの治療や保険請求業務だけやって満足している中で、自己投資に時間を割くことができると、ライバルと大きく差をつけることができます。

集客や売り上げの結果につながるのも、このやり方だけなんですね。

『7つの習慣』第1〜3の習慣まとめ

ここまでの内容をまとめると、

  • ①スタート「主体的であること」
  • ②ゴール「終わりを思い描く」
  • ③方法「大切なことを優先する」

以上が『7つの習慣』で紹介されている個人的な成功を手にするためのステップになります。

まずは自分がコントロールできることだけにフォーカスして、原因を他人には求めない。

次に自分が死んだ後の弔辞を考えてみて、どんな人だったと言われたいかを決める。

そして、「緊急×重要○」に当てはまるタスクを優先してゴールに向かっていくのです。

コストがかかる集客よりも、SNS集客を始めるべき理由

前半の記事では、SNSやHP、チラシといった方法でお客さんを集める方法について紹介してきました。

もしHPやチラシのような、集客にお金がかかる方法を選んでしまうと、どうしても「緊急○重要○」のタスクになってしまいます。

「お金をかけたんだから、どうにか結果を出さないと!」と、HPやチラシのことばかり考えるようになってしまうんですね。

その意味でも、「緊急×重要○」のタスクとして始められる無料のSNS集客を使っていくべきなのです。

無料集客で売り上げが増えたら、その売り上げの一部を使って広告を売ったり、チラシを配ったりするのでも遅くはありません。

同時にマーケティングの知識や行動心理についての理解も深めていけば、治療院氷河期を乗り越えることも難しくなくなるでしょう。

おわりに

というわけで、今回は『7つの習慣』をもとに第3の習慣についての解説をメインにお伝えしてきました。

前半の記事とセットで読んでいただき、集客や売り上げアップに役立ててくださいね。