「他人の怒り」で消耗していませんか?

人間が生きていれば「怒り」という感情に出会うのはごく自然なことです。

怒っているお客さんに対応しないといけなかったり、イライラしている家族とコミュニケーションを取る必要があったり…。

ときには、自分の怒りに気分が左右されてしまうこともありますよね?

今回の記事では、そうした怒りの感情の対処法についてを解説していきます。

怒りをマネジメントし、感情をコントロールすることで、稼げる治療家を目指すことができるでしょう。

承認欲求が一番の原因

まず他人の怒りへの対処方法について。

そもそも私たちが他人の怒りに振り回されてしまうのは、人間としての承認欲求が根底にあります。

「なんでこんなこともできないんだ!」という相手の怒りの中には、自分に対する「期待」が含まれます。

相手からの期待に応え、承認欲求を満たしたいと思うあまり、怒りの言葉に過剰に反応してしまうんですね。

嫌われる勇気を持とう

他人の怒りに振り回されないようになるためには、『嫌われる勇気』を持つことが必要です。

承認欲求を満たそうとするのはやめて、周りからどう思われるかを気にすることから卒業する。

「たとえ誰かに嫌われることがあっても、自分のやりたいことを貫こう!」というメンタルを持っていれば、他人の怒りを受け流せるようになります。

アドラー心理学「課題の分離」の考え方

ベストセラーになった『嫌われる勇気』という本の中では、「課題の分離」という考え方も紹介されています。

たとえばお客さんから理不尽な怒りをぶつけられたとしても、それはあなたがなんとかするべき課題ではありません。

そうではなく、自分のイライラをコントロールできないお客さんの課題であり、こちらから何かする必要はないのです。

もちろん、お客さんの怒りの原因があなたのミスにある場合には、しっかりと謝罪をして改善方法を考えていく必要があります。

変えられないものを無理に変えてはいけない

世の中の多くの人たちは、変えられないものをがんばって変えようとしてしまう傾向にあります。

その際たる例が、「相手の考え方を変えよう!」というものです。

誰にでも経験があることだと思いますが、目の前の相手の考え方を変えるというのは非常に難しいことです。

というよりも、相手の考えを変えるのは不可能と言ってしまったほうがいいでしょう。

浮気を繰り返すパートナーに対して「もう絶対に浮気をするな!」と強制しようとしても意味がありません。

相手の考えが変わって浮気しないパートナーになるのを待つのではなく、こちらから別れを告げるという行動が必要になります。

変えられるものだけを変えていこう

パートナーの考え方を変えることは不可能ですが、自分の行動は簡単に変えることができます。

相手の考え方を変えることはできなくても、自分の考え方を変えるのは一瞬でできるからです。

成功しているビジネスパーソンはこのことをよくわかっています。

つまり、変えられないことは無理に変えない。

でも変えられることは積極的に変えていく…。

そんな習慣を持っているからこそ、並外れた成果を残すことができるんですね。

「自分の怒り」をコントロールするために

では、自分の内面から起こってくる怒りに対しては、どのようにアプローチしていけばいいのでしょうか?

ここでも、まずは変えられることと変えられないことを区別することがポイントになります。

つまり、すでに起こってしまった事実は変えられないが、自分の感情や解釈は変えられるという考え方です。

事実は変えられないが、解釈は変えられる

たとえば、仕事で何度もミスを重ねてしまってイライラする…という経験は誰にでもあるでしょう。

いくら思い悩んだところでミスをしたという事実は変えることができません。

しかし、事実に対する解釈はいくらでも変えていくことができます。

たとえば、「ミスが多いということは、仕組みに原因があったのかもしれない」「ここはチェックリストを作ろう」というように、事実に対する解釈を変えるわけです。

ただイライラしているだけよりも、このようにミスに対する防止策を考えるほうが、ずっと生産的ですよね。

怒っている自分を受け入れることから

また、怒っている自分を素直に受け入れることも感情コントロールのポイントです。

まるで第三者を観察しているかのように自分の感情を見つめて、「あ、自分は今怒っているんだな」と再確認してみるのです。

このように感情の存在を認めることができると、怒りに振り回されることもなくなるでしょう。

感情をコントロールする3つの行動

続いて、具体的に感情をコントロールするための3つの行動についても紹介しましょう。

感情をコントロールして安定したメンタルを手に入れるためには、「セロトニン」というホルモンを増やしてあげることがポイントです。

セロトニンは、別名幸せホルモンと呼ばれるほど、私たちの精神的な安定をもたらしてくれる物質です。

このセロトニンを多く分泌させるためには、次の3つのような行動をとることがポイントになります。

軽い運動をしてみる

自分でビジネスを手掛けていると、どうしても運動不足になってしまいがちです。

1日中室内で作業していて、ほとんど外に出ない…なんてこともあるかもしれません。

しかし、体を動かすことは感情を安定させるために必要不可欠。

運動といっても激しいスポーツや筋トレをやる必要はなく、軽いジョギングのような運動でもOKです。

最初は近所を散歩するくらいの運動量でも問題ありません。

日光を浴びる

朝はしっかりと日の光を浴びることも、セロトニンを増やすために効果的です。

私たちの体内時計は日光を浴びることによってリセットされ、日中の集中力や夜の睡眠の質向上にも役立ちます。

もちろん日焼けするほど浴びる必要はありませんが、しっかりと自然の光を感じることも忘れないようにしましょう。

感情の記録をつけてみる

感情をコントロールするための特に効果的な方法として、紙に書き出してみるというテクニックがあります。

私たちの感情は、頭の中だけでなんとかしようとするといつまでもモヤモヤしてしまいます。

しかし感情を紙に書き出してみて客観的に見つめてみると、案外スッキリしたりするものなんですね。

怒りをマネジメントするなら、さらに記録をつけるというテクニックもおすすめです。

何かイライラすることがあったら、その出来事や怒りのレベルを10段階で記録してみるのです。

このように怒りの記録をつけてみると、自分がどんなことに怒りを感じやすいのかがわかってきます。

原因や傾向がわかると、対策もしやすくなるでしょう。

スマホのメモアプリを使って記録する方法で構いませんので、ぜひ試してみてください。

おわりに

成功するビジネスパーソンになるためには、感情をコントロールするスキルを身につけるのが不可欠。

ここで紹介したテクニックや考え方をもとに、自分の感情をマネジメントできる状態を目指しましょう。